骨卒中について

骨卒中について

骨卒中とは

最近、新聞の医療関係記事で「骨卒中」という聞きなれない言葉を見かけたため、これについてまとめたいと思います。日本骨粗鬆症学会の理事長である萩野浩氏によると、骨卒中とは、大腿骨頸部(太ももの付け根)や背骨の圧迫骨折など、高齢者に多い骨粗鬆症による骨折を指すそうです。

骨卒中の原因

骨卒中の主な原因は、骨粗鬆症による骨密度の低下です。骨粗鬆症は加齢や性ホルモンの減少、栄養不足、運動不足、喫煙、過度のアルコール摂取といった生活習慣、またステロイドの長期使用などによって骨量の減少や骨質の劣化が進み、骨がもろくなる疾患です。

骨粗鬆症の特徴と注意が必要な方

骨粗鬆症は初期段階ではほとんど自覚症状がなく、多くの場合、骨折をきっかけに診断されることが多いようです。そのため、定期的な骨密度測定が重要だと考えられます。骨粗鬆症の患者の約7割は女性であることから、特に閉経後の女性、70歳以上の男性、過度のアルコール摂取や喫煙習慣のある方、ステロイドを長期使用している方、骨折の既往歴がある方、家族に大腿骨近位部骨折の経験がある方、慢性腎臓病・糖尿病・関節リウマチなどの疾患を持つ方は、ぜひ骨密度測定を受けることをおすすめします。

骨卒中の予防法

では、骨卒中を予防するためにはどうすればよいのでしょうか?
それには、骨密度を維持し、骨折のリスクを減らす生活習慣を身につけることが重要だと言われています。日光浴をする、骨に適度な負荷をかける運動(ウォーキング、縄跳びなど)や筋力トレーニング、バランス訓練を取り入れることが推奨されています。また、カルシウムやビタミンDを十分に摂取することが大切ですが、骨粗鬆症と診断された場合には、早期の治療が重要となります。

日頃から骨の健康を意識し、骨卒中を予防することで健康寿命を延ばしていきましょう!